カナダ バンクーバー ライフ

カナダ、バンクーバーでの日々の暮らし

カナダで「オレオレ詐欺」被害に遭ったおばあさんに聞いたお話

オレオレ詐欺、日本でよく高齢者が狙われると話を聞きます。

 

ここ、カナダでも同様の詐欺が頻繁に起こっています。

 

ご近所に住むおばあさんが、先週オレオレ詐欺の被害に遭ったそうです。

 

自宅の電話に

 

「シアトル警察ですが、息子さんがドラッグを所持していた容疑で逮捕されました」

 

と、突然かかってきたそうです。

 

驚いたところに続けざまに

 

「保釈金に$10,000必要です。」(日本円で約100万円)

「息子さんは拘留されているので、電話で話す事はできません」

 

等、言われ気が動転。

 

「使いの者がOO時にご自宅にお金を受け取りに行くので、渡すように」

 

と言われた。

 

使いの者が自宅にお金を取りに来る、というのは変な話なのだが、息子が捕まった、という事でショックで冷静な判断ができなくなったようだ。

 

銀行に行って現金を引き出し、封筒にいれ、自宅に来た使いの者に渡してしまった。

 

 

翌日、また電話が鳴り

 

「息子さんの所持品から拳銃も見つかった。保釈金にさらに$30,000必要になる」

 

と言われ、$30,000も貯金は無い、と言うと、

 

「銀行から借りるように」と言われた。

 

その際「銀行にこの事は話してはいけない」と口止めされた。

 

 

おばあさん銀行へ行き「息子が車を買うからお金が必要」と銀行に嘘をついて、お金を借りてきた。

 

で、また使いの者が指定の時間に自宅にお金を取りに来て、渡してしまった。

 

 

で、その日の午後、翌日の午前と午後、にも同じように電話がかかってきて、その度息子の罪が増え、保釈金の追加が要求され、使いの者にお金を渡してしまった。

 

最初の電話から3日間に渡り、合計5回(初日、2日目午前、午後、3日目午前、午後)

合計$70,000(約700万円くらい)を見知らぬ男に渡した。

 

3日目の夜、息子と連絡が取れ、これが詐欺であることが分かった。

 

おばあさんは「このような詐欺の話はよくテレビとかニュースで聞いていたけど、自分が被害に遭うと思わなかった。自分はバカだ。」と自分を責めていた。

 

このような詐欺の存在は知っていても、突然の「最愛の息子(もしくは家族)のトラブル」「警察から電話」というショッキングな出来事に、人は動揺してしまう。

 

おばあさんは、おじいさんと暮らしていて、最初の電話があった時におじいさんに相談したら「それは詐欺だ」と言われたそうだが、どうしても息子を助けたい気持ちが強く、おじいさんには黙ってお金を渡してしまった。

 

なんか、普段起こらないような事が起こった場合、自分ひとりで決断せず、周りの人、何人かに話しを聞いてもらった方が良いようです。

 

ちなみにカナダに留学や旅行で来られる方に降りかかる詐欺被害は、

 

「あなた宛の小包がOO(地名)で足止めになっている。関税分払えば大丈夫。」

「あなた宛の小包の中に違法の物が入っていた為あなたに逮捕状が出ている。」

 

とか

 

「税務局ですが、税金が一部返金となるので口座番号を教えてください。」

 

とか

 

「警察ですが、あなたに逮捕状が出ています。」

 

といったようなものです。

 

個人情報がどこかから漏れ、「OOさんですね?」と自分の名前や住所を相手が知っていて、それで上記のような話を信じてしまったケースもあるようです。

 

日々気をつけないとですね。

皆さんもご旅行の際はお気をつけて!